高木です。
もう12月ですね。仙台は雪が降りました。
つい先日まで夏日が続いていたのに、今度は真冬並みの寒さ。
体感的に秋が1週間くらいしかなかったような…そんな気がします。
最近は昔の方が良かったとか、こうだったとか、そんなことばかりを考えてしまいます。
今回は昔繋がりで仙台の伝統工芸品について書いてみたいと思います。
皆さん、松川だるまって知ってますか?仙台張子という手法で制作されている群青色の縁取りが特徴のだるまです。
そもそも仙台張子は天保年間(1830〜1844年)に伊達藩藩士・松川豊之進が創始し、作られてきたと伝えられています。
そして初代・本郷久三郎が松川氏に弟子入りし、その技術や木型を継承している「本郷だるま屋」が、その伝統を今に伝えているそうです。
ちなみに昭和60年に宮城県の伝統工芸品に指定されたとあります。
でも仙台でだるまを見かけるかというと…どうだろう。
伝統工芸品というからには親戚の家や祖父母の家に古いだるまが並んでいてもおかしくはないと思うのですが、記憶にありません。
実際仙台張子に関する資料は乏しく、だるま以前に何が作られていたのか、判然としないそうです。
古い仙台張子が残されていない理由に興味が湧いて調べてみたのですが、仙台ならではの伝統が古い資料を消し去っていたのです(恐らくですが)
そうです、どんと祭です。
どんと祭とは神社の境内で正月飾りなどを焼き、無病息災を祈願するお祭りです。
宮城県民であれば、どんと祭の時期になると、何を持っていこうかとソワソワした経験があるはずです。
私が子供の頃は無法地帯で子供のおもちゃから洋服、中には家庭ごみを持ってくる人までいました。
(最近はゴミなんてもっての外。極力プラスチック製品も取り除いて燃やすようになっており、その点は昔より改善されているようです。良かった。)
そんなどんと祭ですから、正月にだるまでもあろうものなら「いの一番」に燃やされていたのではないだろうかという推察がなされている訳です。
なんでも燃やすどんと祭の話になってしまいました・・・。
最近、そんま松川だるまをプレゼントでいただきました。
一般的なだるまよりも、爽やかな絵付けと伝統工芸品らしからぬ抜けている表情がかわいらしく、お部屋に飾ると適度なインテリア感を醸し出してくれます。
毎年サイズ違いを一個づつ買い足してゆく習わしをあるとのことなので、楽しみながら集めてみたいと思います。